乙女log 〜幸せの訪れ〜

乙女ゲーム大好きな管理人が、ネタバレ感想含めいろんなことをつぶやくブログになります。

蛇香のライラ ロラン・クライデル 感想

f:id:Ayabell:20200405000440j:image

 

2人目、ロラン王子(cv.立花 慎之介)クリアしました。

女尊男卑の国の王子として、幼い頃から外の世界を知らず閉じ込められるようにして育てられてきた箱入り王子。

世間知らずではあれど彼が大切に思う妹を救うために主人公であるシリーンに依頼してきたクライアントです。

箱入りであれど、数々の苦難に見舞われ心に深い傷を負っています。

王子としての自覚もほとんどなく、始めは頼りない印象の方が強いですが…大切な人を守るための強さを求めたとき、自分で立ち上がるための強さを手に入れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ネタバレ感想】

 

ロラン王子、初対面での印象はだいぶやばい人でした(笑)

人形に入った鳥かごを持っていて、シリーンたちに依頼のための話をしている間も鳥かごの中の人形に突然話しかけるんですよ…。

またその人形がフランス人形みたいにリアルだから結構怖い!

キャラ立ち絵をそのまま小さくしたみたいなリアルさなのでなかなかシュールでした。

 

 

ロラン王子はクライデル帝国の王子ですが、クライデルでは男性はずっと外の世界を知らずに育つという方針のもと、城の中に閉じ込められるようにして育てられました。

関わる人といえば姉である女王と使用人、そして大切な妹しかいませんでした。

そして使用人もとある事件以降ついておらず、姉と妹もほとんど寄り付かない状況から、彼はヴィンス殿下によってクライデル帝国が滅ぼされていたことを知らずにずっと部屋で過ごしていたことで、クライデル王国の唯一生き残りの王族となったのでした。

 

国が滅んだことを知ったとき、彼が願ったのは妹のパメラに会いたいという想いでした。

しかしパメラの行方は知れず…ルーガン王国騎士のテオドールとの出逢いをきっかけに、パメラを探すため、ヴィンス殿下の身辺を探るために密偵であるシリーンと出会うことになります。

 

そしてシリーンがヴィンス殿下を探っていたとある日、パメラそっくりの女性が現れます。

シリーンはロラン王子にそのことを報告し、2人が対面できるよう策を講じたのですが…パメラそっくりな女性、エレノアは冷たい目でロラン王子を払いのけ、パメラ人形も壊してしまいました。

 

 

 

ロラン王子は始めの出逢いでは依頼の話しかしてくれないし、会話の半分は興奮してヴィンス王子への狂気を向けているかパメラ人形に話しかけているかだったので(笑)序盤では彼のやばさしか感じませんでしたが…徐々に彼が本当に何も知らない世間知らずだっていうことと、大きなトラウマを抱えているだろうことがわかってくるんですよね。

私も気になってきましたが、シリーンも気になったようです。

パメラ人形を壊された時、怒るでも悲しむでもなく無表情になって退室する姿が怖かった…。

ショックすぎて感情が壊れたのかと思っちゃいましたが、たぶんすでに壊れ気味だったんだろうな…。

 

 

そして明かされるダークな過去…。

使用人たちにイタズラされていたようなんです。

優しかった姉も厳しくなり(兄たちのいじめから守るため)、遊んでくれたパメラ(結構ロランを下に見てる。がっつり人形扱いしてくる)が来なくなって悲しむロラン王子に、パメラを連れてくる見返りに遊びと称して付け込むんです。

最初は1人だったのにどんどん人数が増えて…嫌な大人がいるもんです…。

いくら女尊男卑の国だからって、幼い王子にそんなことするとかどんなけ倫理観のない人たちなのよ…。

 

最初は喜んでくれて嬉しがるロラン王子が純粋過ぎる…。

けれどどんどん嫌な気持ちになってやりたくないと訴えるのに、使用人たちは答えず逆にもうパメラを呼んでこないぞとおどしつけるんですよ。

できないなんてダメな子だ。悪い子だって暴力もあったみたい。

身体的・精神的・性的虐待&家族からのネグレクトですよね。

なんて悲惨な子供時代…(´;ω;`)

 

そしてそれを知った姉である女王の手によってロラン王子の目の前で処刑…結果ロラン王子、大層なトラウマに。精肉店の前通るだけで悲鳴を上げるほど。

彼がこんなに弱々しいのがわかってしまって…最初はなよなよしてるなぁと思ってたのに、初めてのことに触れる彼が嬉しそうにしてるところに可愛さやら愛しさやら感じるようになってしまいました(笑)

 

 

誰からも愛されない、何かを差し出さなければ優しさを得られなかった彼が求めたのは、利害関係などない血縁であるパメラとの繋がりだけ。

そしてその繋がりも、パメラから跳ね除けられてしまいとうとう心が折れそうになりますが…繋ぎ止めてくれたのは、シリーンの「何もしなくていい」という言葉でした。

 

悲しむロラン王子をただただ慰めるシリーンから、彼は初めて純粋な優しさを向けられたのではないでしょうか。

そこからシリーンを意識し、ヴィンス殿下に近づきすぎないでほしいと願う彼の初めての嫉妬がなんだかかわいらしいです。その後の独白はちょっとヤンデレ混じりですが(笑)

 

そしてシリーンも彼の思いに気づきながらも、彼の世界が広がれば、もっといろんな人と出逢えば自分のような人間以外にいい人はたくさんいると考えちゃうんです。

察しがいいのに自分を卑下しすぎちゃってるシリーンがいじらしい!

 

 

シリーンはエレノアの周囲を調べ、彼女と2人きりになった折に追求すると、やはり彼女がパメラであったことが確定します。

なぜロラン王子を無視するのか尋ねると、彼女はロラン王子のことは着せ替え人形として一時期気に入っていただけであって、ずっと嫌いだったのだと言い捨て、ヴィンス殿下へ手を出さないよう脅しつけてその場を去ります。

 

それを聞いていたロラン王子。彼はパメラと対面するたび、蔑むような目を向けられていたことを思い出しました。

過去回想のパメラの口調からもそれは察していましたけどね。

よっぽどロラン王子が鈍感なのかと思っちゃってましたが(笑)唯一の希望にすがりたかったんでしょうね。

 

記憶を捻じ曲げてまで…けれど、優しくしてもらった記憶はたしかにある。

たとえ嫌われていても、自分の大切な妹で家族なのは変わらないと。

けれどヴィンス殿下に、クライデルの王族としてパメラが利用されるかもしれない、パメラが彼を本当に好きならそれでもいい。自分は嫌いでもいいから幸せでいてほしい、生きていて欲しいと願うロラン王子がほんとに…この優しさがいじらしい。いじらしいカップルですほんとに。

 

 

 

シリーンは彼の優しさや純粋さに惹かれつつ、男を騙し利用してきた自分を卑下していて、ロラン王子は汚れた自分をまっすぐ見つめ励ましてくれる、密偵いう立場にいながらも優しさを持ち続けるシリーンに惹かれ…

お互いが自分を卑下しているんですが、自分の嫌いな部分をも好きになってくれる人がいるってことは本当に力強いんですよね。

似た者同士、同情、傷の舐め合い、始まりはどんな形でも、それで救われた心があるならとても素敵なお話です。

 

身も心も結ばれた2人でしたが、パメラの策略によりシリーンは連れ去られ、闇オークションにかけられてしまいました。

シリーンの行方を探すロラン王子は、パメラの策略を知り、今まで愛情を向け続けていたパメラに怒りをぶつけます。

 

あんなにパメラのことを想っていたのにね。

パメラ、一番やっちゃいけないことをやらかしちゃいましたね。

パメラがしたことはヴィンス殿下にもバレてしまい、パメラの野望は打ち砕かれます。

そしてロラン王子はシリーンを助けるため、ある決意をすることに。

 

 

 

闇オークションに売られたシリーンでしたが、買い取ったのは鱗帝国の皇驪太子でした。

闇オークションで国外に売りに出されるとか絶望的な状況だろうに、全然平和な状態なのがなんだかおかしい(笑)

買った方も全然様子を見に来ないからこっそり抜け出して大道芸で路銀を稼ぐシリーンもたくましい(笑)

 

そしてようやく皇驪・希驪太子と顔を合わせた時、現れたのは髪を整え王子の衣装をまとったロラン王子でした。

めちゃくちゃかっこいいです!

こっちのビジュアルがすごく好みです(*´∀`*)

 

王子として真正面から迎えにくるロラン王子めっちゃかっこよかったです!すっかり立派になって…(笑)

シリーンを丁重に扱っていたとはいえ、鱗帝国太子たちもタダで彼女を手に入れたわけではないのではいどうぞと渡すわけにもいきませんが、しっかり見返りの品を用意してきたところが強い!

 

クライデル帝国にしか咲かない薬効もある花を交換条件につけてきました。すごくクライデルの王子感が溢れててさらにかっこいいです。

それまで全然王子らしいところがなかったのに!(笑)

まさか序盤でやばいやつだと思ってた相手に対してこんなにかっこいいと思う時がくるとは…乙女ゲームは本当に面白い(*^_^*)

 

 

クライデル帝国は女尊男卑主義ですが、それよりも血統至上主義らしく、ヴィンス殿下には従わなくてもロラン王子なら従う者たちも多いだろうということで、ロラン王子はルーガン王国のクライデル領の領主となりました。

そしてシリーンはその妻に!

エンド後、領主としてすっかり成長してヴィンス殿下と対等に話している姿とか見ると本当に立派になって…(2回目笑)とつい感動しちゃいましたね。

 

自分のことを恥じていた2人が、立派に領主夫婦になって、微笑みながら見つめ合う姿を見ることができて、私もとても幸せな気持ちになりました。

これからもずっと幸せでいてほしいな~。

満足です♪